奈良時代の終助詞「ぞ」について
平安時代の終助詞「ぞ」について、平安時代のそれとの間に違いがあるかどうかを検討した。奈良時代の「ぞ」は推量系助動詞に下接するなどことなったふるまいをみせるが、これらはむしろ推量系助動詞の側にその原因があり、奈良~平安時代を通じ、「ぞ」の基本的な機能は変化していないという結論に至った。
国語国文
京都大学文学部国語学国文学研究室
第62巻
第5号
19
35