(研究報告書) 「冷戦・国連・ナショナリズム」(「高度経済成長の枠組みの形成―岸内閣の政治・経済・社会政策―」)
宮崎正康ほか9名
〔概要〕国際感覚の欠如と国際協力への意思の欠如が指摘される戦後日本外交に実は1950年代後半のわずかな時期ではあるが、国連を通じた紛争の平和的解決に尽力した時期があったことを示した論文。一方でアメリカの強硬な第三世界外交を批判、是正し、他方でアジアの意見を代弁しつつ、そのナショナリズムを穏健化し、両者の間の仲介役を果たそうとしたのであった。これが当時の日本が国連の場で追求した「東西の架け橋」の内実であった。
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平成10~11年度サントリー文化財団研究助成研究成果報告書