「鳩山内閣と日米関係―防衛分担金削減問題と大蔵省―」
〔概要〕一般に「吉田路線」といわれる軽武装、日米協調、経済優先という戦後の路線は、実は鳩山内閣期において、経済復興を優先する大蔵省の力を背景に、保守政権の不安定化と日米関係の紛糾を招いた結果、アメリカからの理解を得て、成立したことを示した論文。さらに同時期に行われた保守合同は、日米間の相互理解と安定のうえに、対米協調と経済優先路線を調和させる手段として実現した面があったことも解明した。
『法学政治学論究』
第33号
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