「ソ連の脅威のグローバル化と中曽根内閣」
中曽根首相の外交の基盤に「ソ連軍が北海道に今にも上陸してくる」という切迫した脅威認識があり、そこから対韓・対中援助政策を通じた「アジアの壁」構築や、貿易摩擦をめぐるアメリカへの過剰な譲歩が生まれてきたと論じた。その結果、バブルの招来・崩壊といった現在までに続く日本の衰退がもたらされたとし、中曽根の過敏な対ソ脅威認識が後世に大きな禍根を残したと指摘した。
『二松学舎大学東アジア学術総合研究所集刊』
二松学舎大学東アジア学術総合研究所
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