セミナー発表
「海外の学生を対象にする漢文教育」(Ⅳ教材と教授法):江戸期の儒学は、海外の日本研究者・学生の関心の中心の一つと言ってよい。しかし、必ずしも研究のための資料や工具書等が完備しているとはいえない海外に於いて「江戸の儒学」を研究するために必要なことは何か、について、荻生徂徠を例にとって講じた。非漢字圏の学生が「江戸漢学」を学ぶ際の問題として、そもそも日本の学問の源流としての中国思想への目配りが不足している点、東アジアの学術・学問の方法論としての経学・注疏学を理解する必要があること、などを指摘した