「晩年の存覚と『看病用心鈔』の書写」
親鸞の玄孫存覚は、浄土真宗の碩学として重要視された。そこで、どのような信仰を持っていたのかを論じた。存覚は、晩年に『看病用心鈔』という臨終行儀書を書写している。このことから、晩年になって臨終行儀に興味を持っていたことが明らかである。そもそも親鸞は、臨終行儀を自力の行として位置づけ否定していた。存覚と親鸞の信仰も、大きく異なっていることを明らかにした。
『日本医史学雑誌』
日本医史学会
第58巻
第3号
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