「院政期の憑祈禱における物付の待遇―禄を中心として―」
これまでの宗教史研究では、憑祈禱において物付(ヨリマシ)がどの程度に重視されてきたのかについては論じられてこなかった。しかし、憑祈禱が病気治療において盛んに行なわれるようになったことからも、この点は重要である。そこで、物付がどれぐらいの禄を下賜されていたのかを分析し、典薬頭や五位の陰陽師とほぼ同等の禄を下賜されていたことを指摘した。
『日本宗教文化史研究』
日本宗教文化史学会
第19巻
第1号
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