わが国におけるCEOのキャリア実態調査 ─TOPIX500社におけるCEOのキャリアカーブと企業パフォーマンスとの関係性を中心に─
綾高徳・<U>小久保欣哉</U>
第1に、わが国における平均的なCEOは大学卒(院卒含む)で入社したのち、50.4歳(勤続23.8年目)で取締役に就任し、55.7歳(勤続29.1年目)でCEOに就任している。社員としての期間(雇用契約期間)が非常に長い一方で、取締役の期間(委任契約期間)が非常に短く、新卒一括採用と終身雇用というわが国の雇用慣行が、CEOのキャリアに色濃く反映されている。 第2に、CEOに就任するまでにグループ会社等でCEOを経験した者は全体の3割であった。なお、それらの者が初めてグループ会社やその他の企業でCEOに就任
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日本総合研究所
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