『昭和期美術展覧会の研究 戦前篇』
東京文化財研究所企画情報部編
「小野佐世男―逆説の漫画家・空談家―」を分担執筆。小野佐世男は、東京美術学校の西洋画科にもプロレタリア美術運動にも反抗し、ひたすら豊満な女性像ばかりを描く漫画家となった。彼は戦時下に従軍してもスタイルを変えず、その表現をさらに洗練させた。戦後すぐに亡くなって忘れられるが、全体主義を逆照射する存在として極めて重要な存在であることを論じた。
329~345
中央公論美術出版