「漫画からみるプロレタリア文化運動」
昭和初頭の大恐慌を背景に、文学、演劇、音楽など各分野の左翼的運動を統合するかたちで勃興したプロレタリア文化運動について、その精神的支柱となる共産主義思想ではなく最も広範囲に普及したその漫画を軸に分析する。この運動は、必ずしもストイックなものではなく、むしろ同時代のエロ・グロ・ナンセンスと密接に絡み合っていたことを明らかにした。
『立命館言語文化研究』
立命館大学
22巻
3号