「N1はN2を~Vしてある。/N1はN2が~Vしてある。」構文について
本稿は、呉(2004)においてしめした「してある」文の5つのタイプのうち、タイプ①とタイプ②を前提にして存在するタイプ③をとりあげる。同じく典型的な・一次的な「してある」動詞がつかわれている「してある」文の下位タイプであるが、タイプ③はタイプ①と②とちがって、(人為的な動作を前提とする)ものの存在をあらわす文ではなく、ものごとの特徴をとらえる文であり、一種の特徴づけ文であるという新たな発見をした。 (15ページ)
日本文学研究
大東文化大学日本文学会
第48号
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