「インドネシアにおけるパプア紛争―分離独立運動の変容」
民主化が定着した2019年現在もパプア分離独立運動が解決しない要因を明らかにするため、パプア分離独立運動の背景と民主化以降の運動の展開を、パプア社会の多様性と海外を拠点とするディアスポラの活動を含めて考察する。パプア人の基本的ニーズが充足されない状況のなか、平和的な紛争解決運動は求心力を失い、不満を持つ人々が国際的ネットワークを有す急進的分離独立運動に動員され、解決がより一層難しくなっている。
早稲田大学社会科学研究科(早稲田大学審査学位論文(博士))