“三顧茅廬”与志怪小説
『三国志演義』の「三顧の礼」の場面に登場する諸葛亮・司馬徽ら知識人たちはいずれも神仙のイメージを持っている。また、臥竜岡などの彼らのいる風景は仙界を連想させる描写で表現されている。実際、「三顧の礼」の場面には神仙や仙界をテーマとした志怪小説の特徴が見出せる。本稿では具体例を挙げて両者の共通点を示すことで、「三顧の礼」の場面が仙界を題材とした志怪小説に見られる中国の伝統的な神仙や仙界のイメージの影響を受けていることを明らかにした。
三国文化研究
西北大学出版社
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