残留日本兵の虚像と実像
日本学術振興会育志賞研究発表会
愛知県名古屋市・名古屋大学野依記念物質科学研究館2階野依記念講演室・ケミストリーラウンジ
はじめに「残留日本兵と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか」との問いを提示し、その代表例として水島上等兵、横井庄一伍長、小野田寛郎少尉について述べた後、残留後に現地住民と敵対的関係または没交渉にあった彼らは例外的な存在であると指摘した。その上で、アジア各地に離散した残留日本兵の全体像と特徴を示した。残留の範囲、規模、残留の理由、戦後について概観した後、戦後の日本社会の評価に言及した。