博士論文(立命館大学)、A4用紙(800文字)111枚。本論では排除の三つの性質である普遍性、秘匿性、実存性を検討し、排除を正当化する物語が景観に刻み込まれる過程と背景を検討した。事例として1930年代の日本の二つのキリスト教集団をめぐる排撃事件を扱った。そこには複雑な政治的過程が見られ、排除を正当化する集合的な物語が形成された。また、近代日本におけるいくつかのキリスト教排撃事件を通して、キリスト教集団が使用していた建物の破壊や転用などの実践が行われ、建物をめぐる新たな排除の物語が政治的に創造・管理されて