近代日本におけるキリスト教集団をめぐる排除の景観 ―1930年代の二つの排撃事件を事例として―
本稿では、近代日本の地域社会で生じたキリスト教集団をめぐる排除の事例を検証し、一連の事件を通して排除を正当化する「排除の景観」の性質を検討した。2つの事件を事例とし、排除する側と排除される側双方の言説を検証し、排除に関わる言説はナショナル、ローカルのほかにグローバルなスケールが確認された。また、排除を正当化する物語が込められた「排除の景観」が形成されたことが明らかになった。
E-journal GEO
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