近代日本のキリスト教をめぐる言説空間の形成と展開に関する試論―昭和戦前期の新聞記事をテクストとして―
本稿は大正時代後期から昭和戦前期にかけて、キリスト教(集団)をめぐって日本社会においてどのような言説や記憶がせめぎ合っていたのか、とりわけ、日本という近代国民国家におけるキリスト教をめぐる表象や認識がどのように形成されていったのかについて、新聞記事をテクストとして検討を行った。その際、国民国家という空間の中で多様な言説がせめぎ合う状態、すなわち「言説空間」の概念を用いることの妥当性も同時に検証した。
歴史地理学
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