『聴講五年』の挿絵から見る斎藤宗次郎の空間認識と無教会主義思想
麻生 将
本稿は内村鑑三の弟子であった斎藤宗次郎が書き残した『聴講五年』を研究対象とした。『聴講五年』中の挿絵を手掛かりに斎藤宗次郎の空間認識と無教会主義思想の関連を検討した。斎藤は62点の挿絵を描いており、その中には内村鑑三の活動や人間関係に関するものや、斎藤自身が祈る姿を描いたものがあった。特に自身の祈りの姿の挿絵は斎藤自身の周囲の景観とともに遠景の富士山を描いたものがあったが、これは斎藤の無教会主義思想の一つの側面を視覚的に表現したものである可能性が認められる。
二松学舎大学論集
二松学舎大学文学部
第69号
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