The Function of the Particle ha in "ーzo―ha―" Sentences
森野崇(1988)「係助詞「は」の一用法-『源氏物語』を資料として-」で扱った問題を再検討した論。「美しくは咲いた」のように、形容詞連用形や副詞等の連用修飾成分に後接した「は」は通常、対比的意味が強く生じるが、古代語の係助詞「は」の場合、そのような対比性を認めがたい例がまとまって存在する。「-ぞ/なむ/こそ-は-」といった、他の係助詞類と共起した構文に見られるこの種の「は」について、「ぞ」等が特立した焦点成分に対して、「は」がその前後の成分をひとまとまりに前提として示しているものと分析した。
NISHO
第37集
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