関帝のほくろ
「関帝文献」に所収される関帝の肖像の一部には、顔に七つのほくろが描かれている。本稿では先行研究に見える諸説や人相術との関係について検討しながら、そのほくろが意味するところを探った。そして、七つのほくろは北斗七星が描かれたものであり、北斗信仰においては北斗を剣や旗に描くことで軍事的な力を得ようとしたことから、七つのほくろには青龍偃月刀や赤兎馬などと同様に、関帝の武威を強化する意味合いがあることを述べた。
三国志研究
三国志学会
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