東大駒場キャンパス内の紹介にスタートし、その一帯に見る、加賀前田藩ゆかりの建造物・前田侯爵邸、前田尊経閣文庫のほか、近隣の日本近代文学館について解説した。メインは加賀前田藩の財力と知力の結合の下に生まれた前田尊経閣文庫である。とくに該文庫所蔵『天地瑞祥志』の東アジア文化圏の学術研究於ける重要性と、その近年の研究動向を軸に、昨今、筆者(松浦)が海外の研究者(中国復旦大学文史研究院・孫英剛副教授)との間で討論を続けている「乱世に成立した鳳凰に似る四鳳【松浦業績⑫】」に関する一連の研究の概要を紹介した。