生徒を理解し指導するとは如何なることか ―『生徒指導提要』を手掛かりにして―
2022年に改訂された『生徒指導提要』を2010年版と比較しつつ読み込み、そこで言われている生徒理解には、客観的な情報把握に近い生徒理解と個別的実存的な関係の中で把握される生徒理解が混在していることを指摘するとともに、生徒指導に関しては、指導として成功するか否かのポイントは、生徒理解の深さにあるというよりも、生徒が抱えている問題を生徒と共に的確に把握・理解する(=共同探求する)ことである等を論じた。
人文論叢
二松学舎大学・人文学会
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