残留兵士の群像―彼らの生きた戦後と祖国のまなざし―
敗戦後にアジア各地で生きることを選択した残留兵士の実像と表象のせめぎあいを描き、そこから戦後の日本社会の変遷を浮かび上がらせた。とくに従来の研究では等閑視されてきたドキュメンタリー番組や映画などの映像作品を研究対象として正面から扱い、そこに文献や聞き取り調査を加えることで、個々の映像における実像と表象を区分し、典型的な残留兵士の在り方と表象の時期的な変遷を明らかにした。(352頁)
新曜社
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