インドネシア村落社会における住民虐殺
合同研究発表会
日本比較文化学会東北支部・関東支部
東京未来大学
1965年10月1日未明、首都ジャカルタで起きた9・30事件の経緯と、事件後の地方での大量虐殺について説明した後、事例研究として調査村における住民虐殺の実態と、それに対する住民たちの認識を紹介した。そして、虐殺以後も被害者家族と加害者家族は隣り合わせに暮らしてきた現実を示し、そうなった背景には9・30事件後に成立したスハルト政権の正統性を保つため、虐殺の恐怖に訴えかける統治が村落レベルでもなされていたと指摘した。