「歴史戦」前夜―ジャカルタ日系人団体の事例研究―
京都大学東南アジア地域研究研究所東南アジア研究の国際共同研究拠点「ミクロヒストリーから照射する越境・葛藤と共生の動態に関する比較研究」研究会
京都市・同志社大学良心館4階RY436
はじめに日本版歴史修正主義である「歴史戦」が単なる一過性の現象ではなく、中長期的な歴史的な過程の結果ではないかとの指摘を行った。その上で、1979年にインドネシア残留元日本兵たちが首都ジャカルタで設立した互助団体・福祉友の会が、日本の福祉友の会協力会の導きによって、在外新右派団体と日系人団体という二つの顔をあわせもっていく経緯を、福祉友の会の会報誌の言説分析とフィールドワークにもとづいて明らかにした。