村落独裁の実態―ポスト9・30研究序説―
第30回学術研究発表例会
日本比較文化学会関東支部
創価大学国際交流センター2階208教室
調査村である東ジャワ州バトゥ市バトゥ郡ブンガ村(仮名)マワル区(仮名)の112世帯を対象に行った悉皆調査、聞き書きと、スハルト体制期の村長の手記(1985~1990年)の内容について報告した。その結果、稲作が主でなく、ジャワ主義の影響が残る血縁・地縁関係の強いジャワの山村でも住民虐殺は起きていた、虐殺後、被害者家族と加害者家族は隣り合わせの日常生活を送っていた、虐殺後の村政の実態は小スハルトによる個人支配であったことを明らかにした。