大規模暴力後の和解のゆくえ―インドネシア9・30事件を事例として

早稲田大学アジア研究機構第27回次世代アジアフォーラム

東京都新宿区・早稲田大学

1年半以上にわたり滞在したひとつの村落でのフィールドワークをもとに、1965 年にインドネシアで発生した政治的・社会的暴力についての事例研究を通じて、虐殺以後、加害者と被害者に分かれた人々が、一体どのような現実を生きていたのかを明らかにし、その経験を歴史化することを目指した。そしてそのことによって、20 世紀後半にアジア諸国で発生した政治的・社会的暴力の諸相の一端と、ジェノサイド研究史のなかでの位置づけを示した。