虐殺以後の村落社会の変容―インドネシア共和国東ジャワ州バトゥ郡ブンガ村(加名)マワル区(仮名)を事例として―
インドネシア共和国の首都ジャカルタで1965年に起きたクーデターを契機に、地域社会で生じた住民虐殺とその後の村人たちの生活を概観した。具体的には東ジャワ州バトゥ市バトゥ郡ブンガ村(仮名)でのフィールドワークによって得られた村人の語りを分析した。それによって住民虐殺の被害者、加害者、傍観者それぞれの立場から、虐殺以前のブンガ村の様子、1965年の住民虐殺の実態、1966~1989年のスハルト体制下での「村落独裁」の現実を掘り起こした。(11頁)
『比較文化研究』
日本比較文化学会
第98号
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