「われわれ」を創出する批評――運動(論)としての大西巨人「コンプレックス脱却の当為」
大西巨人が1997年に発表した長編批評「コンプレックス脱却の当為」について、成立の背景として中野重治『雨の降る品川駅』をめぐる議論があったことを確認しながら、優性および劣性コンプレックスの克服が早くから巨人の問題意識としてあり、主張がすぐれて運動(論)的であることを考察したもの。
二松
二松学舎大学大学院文学研究科
36
57
80