非ー戦後文学としての志賀直哉『灰色の月』――「昭和二十年十月十六日」の「私」の感性
山口直孝
志賀直哉がアジア太平洋戦争後に最初に発表した掌編『灰色の月』を対象に、描かれている「昭和二十年十学十六日」のできごとが、戦時中にすでにおこっていた事態であることを分析したもの。空襲で焼けた駅舎や飢餓に苦しむ少年工は、継続して現われている問題であり、敗戦後の状況を読み取ることには留保が必要であること、戦争中に社会の実情を描けなかったことに対する反省意識が記されていないことを説いた。
有島武郎研究
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