研修会
高等学校の国語教員を対象とし、「漢文」の中でも特に思想教材を扱うに際してどのような工夫や留意点が考えられるかについて、『論語』を例にとり講義した。資料としては、各国語総合の教科書にとられている『論語』の各条をすべて挙げ、また、それら各教科書の訓読が食い違う場合もあるが、それは魏の何晏の「古注」(『集解』)や南宋の朱熹の「新注」(『集注』)など依拠する注にしたがっていることが原因である事、すでに訓読を示した段階で『論語』解釈が含まれている事、注釈書を参考にする際の留意点などについて講じた。