「六道絵としての『病草紙』の異色性」
『病草紙』に描かれた病気の分析を行なった。それにより、『病草紙』には、平安時代に流行した病気が描かれているのではなく、珍しい病気が描かれていることを指摘した。先行研究では『病草紙』に描かれた病気は、ありのままの症状を精密に描いたとされてきた。 それに対して、本稿では、『病草紙』にある病気の絵には、現実から大きく乖離した箇所も見られることを明らかにした。 科研費補助金による
『年報日本史叢』2005年度
筑波大学歴史・人類学系