「中世後期の青蓮院門跡における二九一聖教の相承」
本稿では、青蓮院門跡に相承される三昧流が天文年間に一時断絶した要因に、一五世紀末における実乗院門跡の滅亡があることを明らかにした。 また本稿では、青蓮院の三昧流が衰退した理由について一九箱(二九一聖教)の相承に着目した。青蓮院では一九箱を霊宝としたことにより、聖教として活用しなくなったのである。
『地方史研究』
地方史研究協議会
第295号
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