謝霊運詩における「理」と自然―「弁宗論」及び始寧時代の詩を中心に―
謝霊運詩中に見られる「理」の語は、当時頓悟説を 唱えた竺道生の「理」のとらえ方と全く一致し、謝 霊運詩における「見理頓悟」の思想は仏道折衷の頓 悟説の謝霊運的展開であった。またその他の資料の検討により、謝霊運の「弁宗論」は、その始寧時代に著されたのではないかという仮設が立てられる。 32ページ
九州大学文学部紀要文学研究
第85輯