聞一多「紅豆」篇の創作背景
平成13年3月31日. 聞一多の「紅豆」篇は、詩人の妻に対する恋情を歌ったものとして知られている。しかし、一多は親の決めた妻に対して、決してはじめからおだやかな感情を持っていたわけではなく、時に強い不満や嫌悪すら抱いていたようである。それが米国留学生活の中で突然変化し、激しい恋情となって「紅豆」篇に結晶する。本稿では、この突然の心境変化の背景にあったものについて考察してみた。
二松学舎大学論集
第44号