浦島子伝の「婦人」「女娘」「神女」の呼称考
『丹後国風土記』逸文「浦島子」には、同一人物を対象とする呼称として「婦人」「女娘」「神女」の使い分けが認められる。本稿では、奈良時代の呼称の使用を検討することにより、使い分けの意味を論じた。日本文学・国語表現を考えるにあたり、中国の影響をどのように考えるかということは重要な問題である。本論文では、その基礎として当該語の使用について考察を行った。
『都大論究』
東京都立大学国語国文学会
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