2つの「してある」動詞
「してある」の研究をさらに進め、異なるカテゴリカルな意味特徴をもつ同じ「してある」の形をとる2つの動詞を取り出し、教材づくりに生かす動詞リストを提示。《第1「してある」》は、過去にうけた動作のはたらきかけによって生じた状態で、具体的なものが存在することをあらわし、他動詞派生の自動詞化した動詞グループといえる。一方で、《第2「してある」》は、特定化されているだれかが現在(設定時点)において有効になるような動作を以前に行ったことをあらわす。 (14ページ)
日本文学研究
大東文化大学日本文学会
第50号
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